インプラントって何?
日本口腔インプラント学会専門医 院長 宮本 武直
インプラント治療に関して高度な知識と経験を有すると認められた歯科医師に授与される認定プログラムです。
政府により公式に認められた唯一の専門医資格
資格を得るためには、学会が指定した施設での長期間の研修を受け、さらに学会が主催する研修会への参加、筆記と口頭の試験に合格する必要があります。資格を取得した専門医は、最新の知識を維持するために継続的な研修参加が求められます。
他のインプラント関連の資格よりも取得が難しいとされ、日本口腔インプラント学会は、14,000人以上の会員を擁する国内最大級の歯科学会ですが、その中でも専門医は約700人ほどで、このうち開業医は200~300人程度というハードルの高い資格です。
こんな症状でお悩みではありませんか?
- 今の入れ歯が合わない
- 見た目がきれいで、自然な治療がしたい
- 自分で噛んで食べることの楽しみを取り戻したい
- 入れ歯やブリッジを新しく作り直すのが面倒
- 入れ歯などをしたいが、違和感が気になる
- 他の歯に負担をかけたくない
インプラントとは
インプラントの最大の特徴は、人工とはいえ「歯根」があることです。入れ歯やブリッジには無い「歯根」があるので、天然歯のような噛む心地が得られます。固定式なので入れ歯のようにずれることもありませんし、ブリッジのように周囲の歯を削ることも無く、残存歯に負担をかけません。
また、セラミックなどの人工歯を装着するので、仕上がりが美しいことも大きなメリットです。
手術が必要な点で不安に思う方もいらっしゃいますが、治療前にリスクは徹底的に排除します。また、手術といっても短時間で終わりますし、入院も不要です。治療の前には、メリットだけでなくデメリットも丁寧に説明しますので、まずはお気軽にお尋ねください。
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インプラントのメリット
- 自分の歯のように、しっかりと噛めるようになる
- 他の健康な歯を削る必要がほとんどない
- 骨に人工歯根を埋入するので、かみ合わせが安定する
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インプラントの注意点
- 保険適用外のため、自由診療
- 外科手術が必要
- 手術後にも定期的なメインテナンスが欠かせない
ブリッジと
インプラントの違い
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ブリッジの場合
両隣の歯を削って人工の歯をかぶせます
- 噛む際に、削られた歯に負担がかかり傷みやすい
- 歯の根のない歯茎は、噛むことによる刺激がないため、次第にやせてしまう
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インプラントの場合
インプラントを埋め込み、その上に人工の歯冠を固定します
- 健康な歯を削らずにすむため、健康な歯をそのまま保てる
- 歯ぐきに噛む力がかかるので、歯ぐきを健康に保てる
部分入れ歯と
インプラントの違い
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部分入れ歯の場合
人工の歯を固定するために、金属のバネで健康な歯に固定します
- 金属のバネをかける健康な歯に負担がかかる
- 常に違和感がある
- 金属のバネが見えて、見栄えが良くない
- 金属のバネの間に食べ物が詰まりやすく、
丁寧に掃除をしないと、虫歯や口臭の原因となる
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インプラントの場合
人工の歯を両隣のインプラントで支えることもできます
- インプラントは時間の経過とともにあごの骨と結合するため歯を支える力は健康な歯とほとんど変わらない
- 単独で処置するので、健康な歯をそのまま保てる
- 外観も機能も天然の歯と変わらない感覚が得られ、違和感がない
インプラントができるまで
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Flow01問診・診査・治療計画
インプラント治療に興味を持った理由や今のお悩みをお伺いします。
安心して治療を進められるように、お口の状態の確認CT撮影を行います。撮影したCT画像を見ながらどの方向にインプラントを埋入するのが一番安定し長持ちするかということを事前にしっかりと計画する「プランニング」を行い、どのように治療を進めるかをご相談して、見積書をお渡しします。
治療計画にご納得いただけましたら、手術の日程などを決めていきます。
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Flow02一次手術
事前に飲んでいただくお薬・当日にお渡しするお薬がありますので、忘れずに飲んでくださいね。
歯肉を切開して顎の骨に穴をあけ、インプラントを埋入します。
埋め込んだインプラントの上に歯肉を被せ縫合したら、一次手術は終了です。翌日に消毒、手術一週間後に抜糸を行いますので、ご来院ください。
二次手術までは、骨とインプラントの結合を待ちます。 -
Flow03二次手術
歯肉を切開し、一次手術で埋入したインプラントを露出します。
新しい歯冠を支える支柱となるアバットメントを装着し、型を取って人工歯を製作します。
※一次手術時にアバットメントまで装着する場合は、二次手術を行わず、仮歯を作っていくことができます。
その場合も約3ヶ月~6ヶ月の期間、待ちます。 -
Flow04人工歯をセット
仮歯を入れてみて、納得できる嚙み心地になったら最終の型取りをします。
完成した人工歯をセットしたら、インプラントの治療はひとまず終了です。
今後は、大切な歯を守るための予防にお越しください。
インプラントに関する
治療について
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静脈内鎮静法
静脈内点滴に催眠鎮静導入剤を少量投与することにより、緊張・不安・恐怖感なく眠ったような快適な状態で手術を行う方法です。
全身麻酔とは異なり、完全に意識は消失されず回復が早いのが特徴です。 -
サイナスリフト
上顎の骨にはサイナスと呼ばれる空洞があり、インプラントを支える骨が足りない症例があります。サイナスリフトは、足りない顎の骨を補うための処置です。これによってインプラントの治療が可能となります。
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GBR
骨よりも歯肉の方が再生しやすいので、膜が無ければ骨を増やしたい部分に歯肉が入り込みます。GBR法の膜は、このようなトラブル回避に役立ちます。
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ソケットリフト
サイナスリフトのように上顎の空洞による骨の不足を補う方法ですが、骨造成とインプラント埋入を同時に進めることができます。また、インプラントを埋め込む穴から骨補填材を注入できるので、身体への負担が少ないメリットがあります。
ただし、サイナスリフトより骨の不足量が少ないケースでしか使用できません。 -
骨移植(自家骨)
埋入する部分の骨が薄かったり、高さが低かったり、不十分であるとされた場合、インプラント体がしっかり固定するように患者さん自身の骨を移植します。
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骨移植(骨補填材)
埋入する部分の骨が薄かったり、高さが低かったり、不十分であるとされた場合、インプラント体がしっかり固定するように人工の骨や骨補塡材、他のものの骨を移植します。
インプラント入れ歯について
当院では、2種類のインプラント入れ歯をご用意しております。
ご自身のライフスタイルにより適したものをお選びいただけますよう詳細についてはカウンセラーとご相談ください。
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インプラントオーバーデンチャー(インプラント上義歯)
インプラントオーバーデンチャーとは、最少2本のインプラントを用いて、上顎、下顎それぞれ入れ歯を固定します。
入れ歯の取り外しや装着は、従来の入れ歯のように来院者様ご自身で行えます。- 料金
- ¥ 880,000(税込)
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メリット
- 入れ歯が外れにくくずれにくいので、噛みやすい
- 取り外しが可能なので、普段のお口のケアがしやすい
- 人工歯根の埋入本数が少ないので、身体への負担が少ない
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デメリット
- 自費診療になるため、比較的費用がかかる
- インプラント埋入するのに、外科手術が必要になる
- 治療時間が長くなるケースがある
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入れ歯との比較
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入れ歯
- 硬いものが食べにくい
- 浮き上がる、外れる心配がある
- 保険適用の場合は安価である
- 手術が不要
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インプラントオーバーデンチャー
- 硬いものなど、食べられるものが増える
- 不意に外れる心配がなく、入れ歯安定剤が不要
- 自費の治療となる
- 手術が必要
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All on 4 (6)
All on 4 (6)とは、総入れ歯をお使いの方や多くの歯をなくした方のための最先端のインプラント治療法で、最少4本のインプラントを上顎、下顎、もしくは上下両顎に埋め込むだけで、取り外し不要の固定式の義歯をすることができます。
- 料金
- ¥ 2,530,000(税込)
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メリット
- 取り外す手間がないので、手術が1回で済む
- 咀嚼機能に優れているので、噛みやすい
- 天然歯のように自然な見た目を再現できる
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デメリット
- 自費診療になるため、比較的費用がかかる
- インプラント埋入するのに、外科手術が必要になる
- 美しく長く使用するためには、メインテナンスの必要がある
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総入れ歯との比較
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総入れ歯
- 入れ歯が動いて発音しにくい
- 入れ歯と歯ぐきの間に食べ物がはさまって痛む
- 歯ぐきが覆われていて、食べ物がおいしく感じられない
- 噛む力を十分にかけられず、硬いものを食べることができない
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All on 4 (6)
- 固定されているので安心して話ができる
- 食べ物がはさまって痛むことがない
- ご自身の歯と変わらない感覚で物を噛んだり、味わうことができる
- 顎の骨にしっかり固定されているため、硬いものをしっかり噛んで食べることができる
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料金表
CT撮影+診断料 | ¥22,000(税込) |
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インプラント前歯(1本あたり) | ¥440,000(税込) |
インプラント臼歯(1本あたり) | ¥418,000(税込) |
サイナスリフト | ¥330,000(税込) |
GBR | ¥66,000(税込) |